2007年10月9日火曜日

九州一周記録 ~2日目編~

~2日目編~

前回、本州最西端の下関に到着したところからの再開です。


市場のそばの駐車場に車を止めて、さっそく唐戸市場の探検に出発します。
観光市場っぽい造りの建物の中には魚屋さん(?)がひしめいてます。
6時前ということもあって、本当に上がったばかりの魚や貝がどんどん運び込まれてきます。

でもなぜかそんな市場のど真ん中に・・・

スイカがあります。

漁協の婦人部と思しきおばちゃんたちがせっせと切ってました。
どうやらサービスとして配っているようですが、じゃっく達はこれから朝食ですので後でもらいに来ることにしましょう。

吹き抜けとなっている建物の端の方から階段で2階に上がると、お目当ての「市場食堂よし」がありました。
こんな時間なのにほぼ満員です。
が、うまい具合に座敷が空いていたためすぐに座ることができました。
魚や海老がたっぷりのミックスフライ定食、海鮮丼、よし定食、ふぐのから揚げを注文し、さらに迷った挙句、うにを下駄で!いってしまいました。
旅行の初日の最初の食事で、いきなりやらかしてます。

満腹です。
定食はどちらもお値打ちで大満足です。
うにも臭みがなく、逆に、なんともいえないいい風味が最高でした。
正直、この時間にやってる店が他になかったため予定に組み込まれた店でしたが、予想外に旨かったです。
これは今回の九州征伐、幸先がイイです!

長居をすると長旅の疲れが出そうだったので、休憩もそこそこで店を出ます。
急いでスイカの配給を受け取りに向かいますが、なんと、終了してます。

ちびどもは半分泣きそうです。
が、なぜか後からついて来たじゃこの手にはスイカが。
魚屋の間をうろうろしている間に、どっかのおばちゃんから一切れゲットしたとのこと。
さすが、「食いもんセンサー」がついてるだけあります。

海辺でみんなで分けて食べますが、残念ながらあまり甘くありませんでした。
これならじゃこの実家で取れる路地スイカの方が1000倍旨いです。
まぁただでもらったものにケチをつけるのもばちがあたるのでありがたくいただきます。
デザートまで食って腹ぽんぽんです。

この日は往路の疲れを考慮して、計画は超ユルめですがぼちぼち移動を開始します。
目的の九州は目前なのですが、九州入りするにはいくつかのルートがあります。

・関門トンネル(¥150/車1台)
・関門トンネル(無料/徒歩)
・関門トンネル(¥20/自転車)
・関門橋(高速道路)
・関門連絡船

こんなとこでしょうか。
じゃっくは初めて関門エリアを訪れたのですが、下関側と門司側がこれほど近いもんだとは知りませんでした。
関門海峡の対岸までの距離は、実際はどうかわかりませんが、感覚的には木曽川や長良川の方がよっぽど広い感じがします。
これぐらいなら、ということでせっかくだから歩いて渡ろうということになりました。

が、車があるので全員歩くわけにもいかず、涙を飲んでじゃっくと③号は車です。
こういう体力系イベントはじゃこの出番です。
関門橋からさらに少し北にある関門トンネル人道入り口まで行ってじゃこと①号、②号を下ろします。
チャイルドシートから開放され、さぁお出かけだ~とばかりに張り切って準備していたにもかかわらず、車内に置いていかれた③号は激泣きです。
かわいそうですが、我が家の暗黙のルールに、片親の場合、どうしようもない時以外はちび3人はまとめない、というのがあるので仕方ありません。
じゃっく達も関門トンネル車用を渡るべく、入り口に向かいます。

あたりまえですが、人はエレベータで川底より深いところまでおりますが、車は坂道を下っていくしかありません。
なので、海峡のだいぶ手前(北西?)にトンネルの入り口があります。
いったん海岸沿いをはなれて、しかも、山を超えてようやく入り口に到着です。
入り口についてみると、なるほど150円の有料道路です。
道路幅もせまく、舗装もコンクリ。
ですが、さすがに交通量は多いです。
まさに九州と本州をつなぐ頚動脈といったところでしょうか。

あわよくば歩いているじゃこ達が見えるかな~と思いましたが、残念ながら人道とは別トンネルのようです。
車用トンネルにも緊急時用と思われる歩道がありましたが、とても通常人が通行するのは無理そうなしろものでした。
ナビの現在位置が海峡の真ん中あたりを示していた時、噂の県境がやってきました。
トンネルの壁にでかでかと、

「福岡県←|→山口県」(たしかこんな感じだった)

とうとう、九州に入ってしまいました。
趣きも何もない表示でしたが、なんだか遠いところまで来たんだという実感だけは沸いてきました。

トンネルの出口も、入り口と同様、海岸からだいぶ離れたところにあるため、出た後、Uターンして人道入り口へ向かいます。
門司側は岩山のようになっており、人道入り口はその中腹にありますので駐車場どころか、停車するスペースすらありません。
それでもなんとか邪魔にならないように車を止めてじゃこらを待ちます。
ほどなくしてぷらぷら出てきた3人を拾ってからガソリンを補給します。
片道給油なしで来られたのはナイスです。
燃費を計算してみると・・・すご!リッター15kmほど走れた計算になります。

給油後、海峡の門司側にある展望台でちょっと気分転換をします。
あいにくの曇りですが、小高い山のこの公園では水蒸気が霧のようにかかっています。
ちび達にこれが雲だよ、と教えてやると、
「わ~い、雲食べてやる~!」
とはしゃいでます。
さすがガキです。

ちょっとリフレッシュできたところで、出発です。
この日の夜までの予定は、昼食にラーメンを食べる!のみですので割りと自由度があります。
ラーメン屋はいくつかピックアップしてあり、北九州市にも1件押さえがあったのですが、朝食を腹いっぱい食ってしまったので、とりあえず博多まで移動します。
高速なのでそれほど時間がかかったわけではないのですが、ちびどもはあっさりお陀仏です。
博多の駅前に着いてからラーメン屋を選び「名島亭」に決定します。

ぶ。

かなり北に戻ります。
最初からラーメン屋めがけて走っていれば無駄がありませんでしたが、このあたりは行き当たりばったり旅行なので仕方ありません。
ちょうどみんな寝ているので、コンビニの駐車場に車を止めてじゃっくも昼寝です。
こまめに体力を回復しないととても持ちそうにありません。
しばらくするとぼちぼちみんな目を覚まし始めたので出発です。

15分ほどで目的のラーメン屋に到着です。
昼をまわってだいぶ時間がはずれていましたが、それでもさすがに店外に並ぶ人が見えます。
店に横付けして、 「行け!並んでくるんだ!」 とばかりにじゃこを放り出し、じゃっくがちょっと離れたところに車を止めてきます。

が、列はま~ったく進んでません。
店は狭く、辛うじて小さなテーブル席が2つありますが、後はカウンターのみです。
1歳児を含めて5人なんて入れてもらえるのだろうかと不安になりますが、ネットの口コミにあった感じのいい大将という評判に期待します。

20分ほど待ってようやく店内に案内されます。
どこに座るんだろう、とドキドキしながら進みますが・・・

なに~~~!!!
カウンターです!
しかも、幼児用のテーブルに引っ掛けるタイプの子供いすまでセットされています。
信じられないラーメン屋です。
ラーメン食う前に脱帽です。
いや、ラーメン食ってからまた脱帽です。

餃子はそれなりでしたが、ラーメンはさすがです。
私の重視する「バランス」がイイんです。
しかもです。
替え玉をオーダーすると、すぐに麺が出てきたのですが・・・
何と!!
ねぎが乗ってるではありませんか!!
ざるに麺がすくってあり、その上に大将(おっちゃんのほうが合っているが)がぱっぱとねぎを振ってからラーメン皿にそっと入れてくれます。
じゃっくは貧乏性なので、ラーメンに乗った具は沈む前にどんどん食べる派です。
しかもマシーンのような合理主義者なので、麺と具はきっちりと同時になくなる様に食べてしまいます。
普通の替え玉だとその残りスープのみのところに麺が追加されるので、すごくさみしいことになるんですが、それがどうでしょう。
ねぎが入っている、ただそれだけのことでなんと幸せな気分になれることか。
①号、②号はもちろん、③号もバカ食いです。
③号は最近面倒くさがりで麺類はあまり喜んで食べないのですびっくりです。(まだ麺をすすれないので唇をむにむに動かして食べなければならないため)
漬物やキムチもサービスで食べ放題と、大満足なお店でした。

店を出ると、また来た道を博多駅方面に戻ります。
夕食を食う店はすでに決めてあり、それまでは自由時間です。
とりあえず、予約してある宿に行ってみます。
チェックインできたら儲けもんぐらいのつもりです。
「山本旅館」 ネットで情報を見る範囲でも、強烈な古宿でしたが、実物はさらにキテいました。

開けっ放しの入り口から奥に声をかけると、おじさんの登場です。
チェックインなどという言葉をつかうのがまったく場違いに感じられるほどです。
宿帳に名前や住所を書かされ、いきなり宿泊料の支払いです。
その後に部屋に案内されますが、廊下は暗く、歩けばぎしぎし、しかも曲がりくねっており玄関と同じ1階の部屋なのに迷いそうです。
おじさんに、出かけますが門限は?と聞くと、「カギ持って行って好きにしてください」ぐらいの勢いで放置っぽいです。
まぁ、宿にはコストパフォーマンスしか期待していないので、これぐらい割り切られているとむしろ気兼ねがなくていいです。
車も目の前の屋根着き車庫に止められて、しかも追加料金なし(先着2台)でしたので言うことなしです。

とりあえず荷物はそのま車につんだまま車庫に止めて、博多駅直行です。
最初のちび向けイベントです。
駅に着くと券売機で入場券を買います。
みんなで改札をくぐり、まずは在来線の特急ホームに向かいます。

お~!いるいる!九州ならではの電車が!

「883ソニック」
「885ソニック」
「かもめ」
「リレーつばめ」

おぉぉぉ!とか言っちゃって、ちびよりも親が興奮してます。
ところが、もっとなりふり構っている場合ではない事態に!
なんと!
あの!
最新の!
え、N、N700系が~!
来るらしい~!!
が、しか~し!
到着は!


1時間半後ぉ~~~!

まぁいいや、ホームのベンチで寝ていようw
とかいっても本当に寝られるわけもなく(いや、本当に寝てたし)ちびどもに付き合わされて在来線ホームと新幹線ホームを行ったり来たりです。
③号のベビーカーを持っての移動は結構こたえます。
それでも何とか1時間半待って、ようやくN700系の到着です。
あたりを見渡すと同目的らしき家族連れが2、3組います。
来ました!


ん~、なんか・・・あまり・・・感動が・・・ないような。
完全なオリジナル車体ではないマイナーチェンジですからね~。
それでもちびどもは大喜びです。
が、最初だけ。
写真を撮ろうとする頃にはもう興奮は冷めてしまっていてノリがイマイチです。
あぁ、1時間半も待ったのに、喜ぶのはたった1分かい!!
まぁ子供なんてそんなもんです。
あれこれ喜ぶだろうと思って頑張っちゃったりすると親的にはがっかりすることが多いです。
逆に「こんなもんで喜ぶんだ」みたいなことも、また多かったりしますが。

長々と博多駅で遊んでましたが、オチが。
改札を出ようと切符を入れたところ、
「キンコン」
あれ?
ねぇちゃんとおばちゃんの間ぐらいの駅員が飛んできて、切符をチェックしてます。
「在来線と新幹線を行ったり来たりしてました。」
「あの~。」
「その切符、持って帰りたいのでハンコ押してください。」
「いえ、その・・・。」
「なんスカ?」
「この入場券、2時間までなんです・・・。」
「え?そうなの?すんません、これから気をつけますね。」
「えっと、あの・・・。」
「だから何です?」
「いや、なので、料金を追加でお支払いいただかないと。」
「え~これから帰るってのに今さら!?」
「わたくしも、どうぞお帰りくださいと言いたいところなんですが・・・。」
「んじゃ、いいじゃん。」
「申し訳ありません、他のお客様にもお支払いいただいておりますので・・・。」

が~!
子供連れを優遇せずに将来があると思うなよ!JR九州!(のあの女駅員!)
後日訪れる湯布院駅の駅員さんとはえらい違いです。
結局、追加料金を払って「釈放」されました。


子供向けサービスが終わったら再び食い物旅行再開です。
博多駅を出て、海の幸がお値打ちに食べられるという「八千代丸」に移動です。
が、よく地図を確認していなかったためなかなか見つかりません。
じゃっくがコンビニに情報を探しに行ったりしている間に、じゃこお得意の「食いもんセンサー」発動です。
ぴこーん。
あっさりと路地の向こうにあったターゲットを発見してしまいました。
さすがです。

活気のない店内を覗くとイケスとカウンターしかありません。
しかも客ゼロ。
むぅ、観光客向けのぼったくり飲み屋か?との疑念がわきますが開店直後なんだろうと無理やり納得させます。
出てきた店員のにいちゃんに、家族5人で子供がいるので座敷希望、と伝えると、なんだか微妙なリアクションが。
「えっと・・・、空いてないことはないんですが・・・。」
この歯切れの悪さは・・・
は!JR九州の女駅員の再来か!? とか思っていると2階に通され、にいちゃんが。
「あの~、座敷の小部屋があるんですが・・・、実は・・・、エアコンがないんです!」
「は?」
「だから、エアコンがないので暑いんですよ。」
この日はそれほど暑くなかったのでまぁたいしたことはないだろうし、騒がしいちびどもには個室はうってつけです。
「バリOKっす!」
即答して噂の部屋に通されます。
部屋の中もぜ~んぜん暑くなかったのでラッキーだったのですが、それよりも気になったことが・・・。

「げ、2階にも客がおらんし。」

またしても不安が首をもたげますが、もう後には引けません。
開き直って、おらおら適当にオーダーを入れて宴会スタートです。
いろいろそれなりに旨かったんですが、ぶっちぎり最高だったが「ぶりかまの塩焼き」!
じゃっくは一人で最後までほじくってました。
おでこやらほっぺやら目ん玉の裏やら食い尽くしました。
たらふく食って店を出る頃には、あれだけ閑古鳥の鳴いていた店内も客で溢れ返ってました。

歩いてぶらぶら帰りますが、途中でコンビニによって九州名物(?)の「しろくま」をゲットです。
まぁ、最近では名古屋でも買えますが、まぁ雰囲気を楽しみます。
とは言っても、我が家のちびどもはお店でアイスなんぞを買ってもらったことはないので大はしゃぎでしたが。

その後、件の旅館に戻り、恒例のまくら投げ大会を楽しみます。
とはいっても、ちびどもも久しぶりの布団、じゃっくとじゃこにとっては久しぶりの睡眠、あっという間に眠りに落ちてしまうのでした。
やっと最初の宿泊までたどり着きました・・・。
こんなペースで最後まで書き綴ることができるのでしょうか!?
次の日は脅威の九州銃弾、ちがった、縦断です。
ひたすら寝ていたじゃっくに果たして書くことはあるのか!?

次回「3日目編」をお楽しみに!
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